当科では、閉塞性肥大型心筋症専門外来を開設しております。カテーテル治療を含めた閉塞性肥大型心筋症の治療に関してマネージメントさせて頂きます。

閉塞性肥大型心筋症とはどういう病気ですか?

肥大型心筋症の中で左室流出路に狭窄が存在する場合特に閉塞性肥大型心筋症と呼ばれ、肥大型心筋症全体の約25-30%程度とされています。

どのような症状を自覚しますか?

閉塞性肥大型心筋症 患者の自覚症状は大きくは胸部症状と脳症状に二分されます。胸部症状の代表的なものは胸痛、呼吸困難および動悸です。脳症状の代表的なものは、立ちくらみ,眼前暗黒感,失神です。これらの症状が閉塞性肥大型心筋症患者では極めて高頻度に出現します。血管拡張薬などの禁忌薬の使用時,急に起立する時,飲酒時,また寒い所から暑い所への移動時などに好発すると言われており、病気が進行している方においてはこれらの状況を出来るだけ避ける事が大事であると言われています。

閉塞性肥大型心筋症の治療にはどのような治療がありますか?

薬物治療と侵襲的治療(非薬物治療)に大別されます。閉塞性肥大型心筋症症例の内、薬物療法抵抗性の症例には非薬物療法が適応となります。非薬物療法には1)外科治療,2)ペースメーカー治療,3)経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)(カテーテル治療) があります。外科手術を受けることができる全身状態であれば外科的な中隔心筋切除術が第一選択となりますが、経皮的中隔心筋焼灼術の最大の特徴は、「低侵襲性」(体力の消耗や傷口が小さい)です。症状をはじめ、僧帽弁逆流や不整脈合併の有無などを総合的に判断し、よくご相談させていただいた上で治療方針を決定しています。他院からご紹介いただくケースで、薬物療法を変更あるいは強化すると症状が改善するケースも少なくありません。

閉塞性肥大型心筋症外来では、問診と診察および様々な検査(心臓超音波、ホルター心電図、心臓MRI、心臓CTおよび心肺運動負荷試験など)を通じて、患者さんの現状評価を行い、その時点での最適な治療法を選択させて頂きます。

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